向かいのおばあさま
私の正面のお部屋に
品の良いおばあさまがいました。
可愛らしいおばあさまで、
看護師さんに「ガスはでてますか?」
と聞かれても、「いえ」と言ったり。(本当は聞こえる)
トイレも「1人でできるわよ」と気高さを見せたり。
毎日優しい旦那様がお世話にきていました。
そんな様子を見るというか聞くのが好きだったけど、
おばあさまがトイレに近い病室へ移られてしまいました。
居なくなった場所はガラン。
さみしい。
ずっと一緒にいると、
同じ仲間のような気持ちになってきます。
みんな私なんかより重たい症状。
色んな人生があります。
私なんか元気なのに、
たまにイライラしたり
腐ったり。
私も素敵に歳をとりたい。